INDIA 6 はじめてゲート周りを歩く

8:00 総元から停電
8:08 復旧

11:00 停電
11:02 復旧

今日は、ゲートから出て一周してみようと思った。
理由はこうだ。

四方をゲートに囲まれているということは、壁に沿って歩けば道路を渡ることなく帰ってこられるから。

このエリアの外周4分の3は、昨日までで頭に地図ができている。それを実際に歩き、いつもの八百屋で野菜を買って帰ろう。
今日は
おまけして=サスター キー ジェー
高いなあ=メヘンダー
の言葉を追加。さて、使う機会はできるかな。

ゲートの警備さんにナマステして、いざ出陣。
日曜日にここはお向かいを歩きました。メトロの駅があるコーナーまでは知っている。
と、歩き出した途端、ハエの量、におい、砂埃、クラクションを感じる。
気づいた。

やっぱり、居住区が特別だったのだと。

ゲートの中にハエがたからず、においもせず、静かで鳥の声や民家のテレビの音、屋台を引き回す声を楽しみ、植物を愛でながら歩き、家の中にいて快適なのは、メイドさんたちがゴミをゲートの外にぽいっとしてくれているからだ。

そして、駅のある交差点のコーナーを左に曲がると、そこにはいろんなものの屋台、青空散髪屋さん、軽食屋台、路上でお昼寝、話し込む人たち、歩く人、車、リキシャー、バイク、クラクション・・・

インドに到着したのが深夜だったため、お昼間に外に出たのは昨日の野菜市場だけだった。私は周りの風景を6日目まで知らなかった。

さて、初めての道に知ったゲートが出てきて、なじみの八百屋さんの近くに。
そこにはいくつか八百屋の屋台があって、私の八百屋さんはちょっと道から奥まっているのだが、
向かう途中の屋台のおっちゃんが、男の人を「ぼこっ」という鈍い音で突き倒した!
おっちゃん=かっぷくいい  男の人=きゃしゃ
その人は砂にちょっとうもれるくらい沈んで、しばらく起き上がらなかった。

びっくりして見ていいのか、見ないほうがいいのか、よくわからなくなる。
ほかのインド人も見て見ぬふり。手をさしのべる人はいなかった。

そんな感じで八百屋さんに到着。顔を覚えてくれて、「ナマステ」と、かごを渡してくれた。

今日はちょっと少な目だったので24ルピー。昨日買ったおくらがおいしかったので、また何かつくろう。

野菜は浄水器で洗い、どうせ加熱するから、50度洗いの温度高い版で処理、それから調理をしています。おかげさまで、どちらもおなかは壊していません。がんばります。


それから、また初めてロードここを直進して、また左に曲がったら、最初のゲートにつくはず、と歩く。すると昔うちの工場にあったムロ2室を一室にしたくらいのお店がわんさか。

お菓子、バイク、鶏肉(路上に暑くてぐったりしている鶏のケージが)屋はさばく場所であろう台の上で、3人寝ていたり、セメントを手で練っている人、どれも、日本とかでは機械がやってくれるであろう仕事がすべて手作業なんでしょう。

土埃と、あの仕事じゃあ、服も顔もすすけるわけだ。牛が大きな屋台を引いている。でっかい。顔の周りにハエがたくさんいても、ちゃんと歩いてる。

視線は相変わらず、はじめから浴びている。でも、慣れてきて、こちらも目力がだいぶついてきた。口もきっと結ぶことが増えた。怖い人でも、般若とおもわれてもかまわん。

すると、エリアがなくなって、公団になり、メトロの違う駅にきてしまった。メトロといえど高架の上なので、そこをくぐって先に行くかどうか、さあ、どうしよう!?

公団の存在は頭の地図になかった。

引き返した。

八百屋さんに行くときに使ういちばん近いゲートからすべりこむように居住区に戻り、帰宅した。
すると、うちのメイドさんと玄関でばったり。大家さんのおうちに用事があるそう。
でも、ご不在だったのかチャイムが鳴り、ヒンディーで話されるがさっぱりわからない。

ヒンディー語はわかりません=ムジェー ヒンディーナヒーン アーティー

いうても、だめだ。そこで、会話集をとって、
「知りません」=まだ覚えれてない
「わかりません」=まだ覚えれてない
と話し、玄関を閉めた。


まだ、一人で道路を渡ったことがない。
商店街が見えるのに、行くのに足が止まる。

でも、
なじみの店ができた
ゲートの外を出れた
メイドさんが会うと笑顔になってきた

これは、私にとっては大きな前進。






私に物乞いに来る人はいなかったし、言葉をかけられることもなかった。観光地になったらどうなるんだろう。